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NCGMは糖尿病リスク予測ツールを再公開します
-プログラム医療機器に該当しないことが確認されました-

2018年12月18日

国立研究開発法人 国立国際医療研究センター

国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)は、健康診断データから診断の結果を入力することで入力された条件と同等の状態の場合の糖尿病発症のリスクを予測するツール「糖尿病リスク予測ツール」(https://www.ncgm.go.jp/riskscore/)を、株式会社教育ソフトウェアと共同開発し、2018年10月24日(水)にNCGMのホームページで公開しました。その後、厚生労働省から、本ツールがプログラム医療機器に該当する可能性があるとの懸念が示されたため、同月25日(木)から公開を停止しておりましたが、この度、本ツールについて、医療機器に該当しないと解されると判断されたことを受け、本ツールを再公開いたします。

概要

本ツールは、職域多施設研究(J-ECOHスタディ)で収集した労働者3万人の健康診断データにもとづいて、AI(人工知能)を作成するニューラルネットワークという機械学習の一手法により開発しました。全体の3分の2のデータを用いて糖尿病のリスク予測モデルを構築し、残りの3分の1のデータによりその精度を検証しました。血液データを含むモデルの予測精度は高いことを確認しています。

元となった健康診断データに照らすことで、入力された条件の方が3年以内に糖尿病を発症する確率を返却します。体重、血圧、喫煙習慣などの基本データのみの場合と、さらに空腹時血糖やヘモグロビンA1cなどの血液データを追加する場合の2通りに対応しています。データを入力することで、3年後の糖尿病発症リスクとともに、同性・同年代の中での相対的な比較がグラフ上に示されます。

開発の背景とねらい

日本では、糖尿病が強く疑われる人が約1,000万人、糖尿病の可能性を否定できない人が約1,000万人と推計されています。糖尿病は、網膜症、腎症、神経障害の3大合併症に加えて、心血管疾患、がん、認知症などの様々な疾患のリスクを高めることが知られており、健康寿命を延伸するため、糖尿病の予防対策は国民的な課題になっています。

2型糖尿病(成人期に発症するタイプ)は、遺伝的素因を背景に生活習慣などの環境要因や加齢の影響が加わることで糖代謝能が徐々に悪化し、境界型糖尿病あるいは前糖尿病といわれる状態を経て発症します。糖尿病の初期段階では自覚症状がないことが多く、健康な人では健康診断でスクリーニングにより発見されるのが一般的です。

NCGMは、主に働く世代における糖尿病の予防対策を支援するために、この糖尿病予測ツールを開発しました。このツールによって、糖尿病への関心が高まり、その予防のため食事や運動といった生活習慣の改善に取り組むきっかけになることが期待されます。

なお、糖尿病についての詳しい情報は、NCGM糖尿病情報センターのホームページをご覧ください。(http://dmic.ncgm.go.jp/index.html

用語解説

  1. AI(人工知能)
    ある機能に特化して、人間と同様の知能を実現させようという試みを指します。
  2. 機械学習
    AIを作成するための一手法で、既存のデータを与えることによりモデル自身が学習し、特徴や法則性を見つけ出します。そのため、従来のプログラムのように判断基準を記述することや統計モデルのように前提となる条件は必要なく、データに即した柔軟な予測ができます。
  3. ニューラルネットワーク
    人間の脳の神経細胞のニューロンをプログラム上で再現し、データを与えて計算させる機械学習の一手法です。

本件に関するお問合せ先

国立国際医療研究センター 臨床研究センター 疫学・予防研究部
部長: 溝上 哲也(みぞうえ てつや)
電話:03-3202-7181(内線 2857)
E-mail: mizoue@hosp.ncgm.go.jp
〒162-8655 東京都新宿区戸山1-21-1

厚生労働省の判断に関するお問合せ先

厚生労働省 医薬・生活衛生局 監視指導・麻薬対策課
危害情報管理専門官
小川 雄大
電話:03-5253-1111 内線 2768
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2

取材に関するお問合せ先

国立国際医療研究センター 企画戦略局 広報企画室
広報係長:三山 剛史(みやま つよし)
電話:03-5273-5258(直通) <9:00~17:00>
E-mail:press@hosp.ncgm.go.jp