臨床疫学研究室
研究室メンバー
- 室長 石黒 智恵子 [ResearchMap]
- 上級研究員 三村 亘 [ResearchMap]
- 研究員 荒井 滉士郎
- 研究員 近持 卓
- 研究事務 谷本 佳子
- SE 髙山 恭一
- 研究補助者 久保 真紀
- 客員研究員 竹内 由則
- 研究生 加藤 有将
- 研究生 斎藤 久美子
臨床疫学研究室の紹介
本研究室では、薬剤疫学領域を中心とした研究活動および支援活動を実施しています。その中でも特に、医療や健康に関する各種ビッグデータ(レセプト情報、電子カルテ情報、自治体データ等)を用いた、医薬品・ワクチンの有効性・安全性の評価を行っています。
近年、医薬品の安全対策や承認審査においても、業務目的等で発生したデータの二次利用による疫学研究結果を、行政の意思決定根拠として活用する動きが高まっています。このようなデータは、従来の臨床試験のように厳格に計画・管理下で収集されたデータとは違って日常的な環境下で発生したデータであることから「リアルワールドデータ(Real World Data:RWD)」、また、そこから生まれたエビデンスを「リアルワールドエビデンス(Real World Evidence:RWE)」と称されています。
RWDを解析した結果が必ずしもRWEになるわけではありません。RWDからRWEを創出するには、研究計画の段階で適切なデータベース選択(研究目的に適した特徴を有すること、かつ、適切な品質管理が行われていること)、研究目的に適した疫学デザインの選択、デザインを構成する各要素(対象集団、曝露、アウトカム、交絡因子等)について妥当性の高いアルゴリズム設定、適切な統計解析手法の選択等が必要となります。また、研究実施の段階で、時に億を超える行数を有するビッグデータ加工を適切に実施するプログラミング技術や、恣意的な解析を行わない等の透明性の高い実施基準・手順が求められます。
本研究室では、RWDからRWEを創出するための各種薬剤疫学研究の実践と、疫学コンサルテーションを通して、各種データベースを活用した臨床研究の推進に貢献することを目指しています。
主な研究テーマ
●ワクチンの有効性・安全性モニタリング(VENUS Study)
・自治体基盤データベースを活用したワクチン有用性/安全性評価
・行政と連携した承認後ワクチンの有効性・安全性モニタリング体制の構築
●各種データベースを用いた様々な薬剤疫学研究
・各種医療情報のデータベースを用いた医薬品の有用性・安全性評価
・レセプトデータから疾患を特定するアルゴリズム開発とそのバリデーション研究
●薬事に関するレギュラトリーサイエンス研究
・承認審査/安全対策の意思決定に資する医療情報DB利活用方法
・安全対策措置のプロセス効率化・迅速化に向けた研究
[臨床疫学研究室]
[疫学・生物統計解析室] (生物統計研究室と共有執務室)